2005年02月23日

●新城浪「ナミイ!」

石垣島に83歳でCDデビューしたお婆ちゃんがいると聞いて、昨年入手したのがこのCD「ナミイ」だ(リリースは2003年12月15日)。歌うのは現在85歳の新城浪(あらしろなみ)さん。ナミイおばあのエネルギッシュな演奏にすっかりトリコになってしまった。CDの録音は民家のお座敷でおこなわれたそうで、その場にいた参加者のおはやしなども聞こえ、ナミイおばあを中心とした楽しい唄や語りの様子が臨場感たっぷりに納められている。

演奏される曲は「鷲ぬ鳥節」などの八重山民謡から、「金色夜叉」など昭和初期の流行り歌まで幅広く、それはそのままナミイおばあの波瀾万丈な人生遍歴をあらわしている。彼女は大正十年に石垣島で生まれるが、5歳で母を亡くし、9歳で沖縄本島に身売りされる。その後もサイパン、台湾と転々とし、結婚後は沖縄本島でお座敷に出てお客のために沖縄の唄もヤマトの唄もすべて覚えて歌っていたという。お座敷をやめて石垣島に戻ったのが20年ほど前とのこと。そして現在も、友人知人たちと唄遊びを楽しみ、地元の民謡スナックで深夜遅くまで歌い遊ぶこともあるそうな。

なんか朝の連続テレビ小説の主人公になりそうな感じだが、現在、「ナージャの村」などで有名な本橋成一氏がナミイおばあのドキュメンタリー映画を製作中で、今年完成予定だという。沖縄音楽ファンにとっては今年一番の注目映画となるのではないだろうか。

なお、このCDは現在完売しているそうだが、映画の公開に合わせて再プレスされる可能性もあるそうだ。試聴だけなら下記のサイトで可能。

リンク:ナミイのお座敷

新城浪
「ナミイ!」
新城浪
Posted by nonkar at 2005年02月23日 23:59
トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.nonkar.com/mtd/mt-tb.cgi/153

コメント
コメントしてください




保存しますか?