2002年11月19日

●加治木、まんじゅう、椋鳩十

 11/14〜17、鹿児島に現実逃避旅行。だが今回はハズレ。雨だし、寒いし、いい写真の被写体はみつからないし、カネは予想以上にかかるし...。でも、目的のひとつだった児童文学作家の椋鳩十文学記念館に訪問できたことが唯一の救いか? 「片耳の大シカ」「大造じいさんとガン」「マヤの一生」など動物を描いた作品で有名な椋鳩十は、長野県生まれだが、高校教師として鹿児島県の加治木町に長く赴任していたそうで、その加治木町に小さな文学記念館が建てられている。

 で、今回訪問して初めて知ったこと。まず、椋鳩十は、自分が児童文学作家とだけ認知されるのが好きではなかったらしいこと。まあ、そうだろうなあ。藤子不二雄が大人向けのSF作品を書きたがったのと同じ感じですかね、「劇画オバQ」とか。
 次に驚いたこと。椋鳩十というペンネームの初作品は、山窩(サンカ)小説だった。題名は『山窩調』(昭和8年自費出版)。山窩って何?という人はここを必読。この処女作は、戦時下だったため、無頼の民を書いたという理由で発禁処分。しかし戦後も何作か出版したらしい(執念?)。山窩は私もハマったなあ。私の後輩なんか、卒論が山窩研究だったし。
 さらに、晩年は離島にハマり、離島小説なるものを多く書き残している。ん〜、離島好きってのもなんか自分に似てるなあ。そして、最後に驚いたのが、愛用品の陳列ケースにあったカメラ「ポケットフジカ」! おお、まさしく自分と一緒! 私も小学生のとき、コレ使ってました。ポケットフィルムで固定焦点だから写りはショボショボ。でも夢中で撮ってたなあ。
 というわけで、椋鳩十ってオレ?ってぐらい身近に感じることができました。

 ところで加治木町といえば、鹿児島の人にとっては「加治木まんじゅう」が有名らしい。そこで、一番の有名店という「新道屋」へ。踏切脇の店舗にはお客さんが7人ほど並んでいた。まあ、7人くらいなら待とう、と思ったのが大マチガイ。まんじゅう1個1個を注文後に仕上げて包んでいるそうで、なんと一人あたり5分近くも時間がかかる。しかも!一人で50個以上注文するのは当たり前!(買いだめ?!)おかげで1時間近く待ちましたよ、意地で! 最初3個ぐらい買うつもりが、10個買っちまったし(1個60円)。でも、確かにうまかった。でもでも、函館の五稜郭に昔あった酒まんじゅうのほうが美味しかったです。あ〜あの酒まんじゅう、幻の味だなあ。

Posted by nonkar at 2002年11月19日 17:37
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