2003年04月19日

●奄美フェスティバル in 世田谷パブリックシアター

4/18、うちから1分の世田谷パブリックシアターで奄美フェスティバル。出演は、築地俊造、川畑先民、 当原ミツヨ、森田照史、松山美枝子、貴島康男。前回は若手中心だったが、今回はベテランの唄者ばかりでかなり渋い。

じつは直前までどうしようか迷っていたのだが(だって5,500円って高すぎ!)、こんな近くで見られる機会を逃すこともできず、まんまと仕掛け人の戦略にハマってしまう。

冒頭は築地俊造さんのご挨拶。「奄美にいると身近に感じすぎて大事なものを忘れてしまう。本土から仕掛けてもらって、シマの人が大事なものに気づくきっかけになれば」。

一番手として登場したのは貴島さん。ん〜オトコマエかつスバラシイ声質。横の席にいた奄美出身らしいお爺さんも、ホ〜ッと感嘆の声。「朝花節」「行きょうれ節(?)」「嘉徳なべ加那節」「ヨイスラ節」。お囃子は当原ミツヨさん。「ヨイスラ節」は師匠の坪山豊さんに唯一ほめられた唄とのこと。

次は上品でやさしそうなお姉さんの松山美枝子さん。三線を築地俊造さんが担当。「(東京の人に)白さでは負けますが、あたたかい風を持って参りました」。演目は「糸繰り節」「らんかん橋節」「請くま慢女節」などで、声もあたたかくやさしい。途中で貴島さんが太鼓役で登場。

川畑先民さんは沖永良部出身&在住。演目は「長雲節」「いちきゃ節」「石ん頂」「サイサイ節」。音は奄美というより琉球系で声が低い。三線の弦も沖縄のものを使うとのこと。またまた途中で貴島さんが太鼓で登場。

森田照史さんは、東京で三線教室を開いているお師匠さん。「このような舞台は久しぶり。川畑さんの唄を楽しみにしていました」。お囃子は当原ミツヨさんで、「正月ぎん」「諸鈍長浜」「徳ぬさみ岳」「あまぐるみ」。今度は貴島さんが最初の唄で参加。森田さんのキツイ突っ込みに貴島さん苦笑い。

続いて当原ミツヨさん。立つ位置が入れかわって、森田さんが三線とお囃子。「はる加那節(?)」「芦花部一番節」「長雲節」「やちゃ坊」「豊年節」。ん〜、よく通るつややかな声に圧倒される。貴島さんはまたまた豊年節で参加(パーフェクトまであとひとり!)。

トリはやっぱり築地さん。お囃子は松山さん。「わたしのおふくろが22日で百歳を迎えます」。お〜っと客席拍手。「大ボケしてますが、私のことは忘れていません。親にとってはいくつになっても息子です」。演目は「くるだんど節」「しゅんかね節」「こうき節」。そして築地さんが民謡大賞をとった「まんこい」。「民謡大賞を取ったためにすっかり人生が狂いました(笑)。いまごろ商売人だったはず」。続いて、貴島さんを呼んで(やはりパーフェクト!)、にぎやかに「ワイド節」。ちょっと間違ったらしく「トチってもわからないのがシマウタの良さです(笑)」。

最後は、出演者全員ステージに集合して六調でシメ。パーフェクト達成の貴島さんいわく「はい、康男の太鼓コンサートでした!」。客席大ウケ。続けていわく「ちなみに時間の関係でアンコールはありません」。ドテッ。

で、結局、見に来て良かったとは思うんだけど、ひとり4〜5曲ずつというのは物足りない。毎月入れ替わりで2組ぐらいづつ呼んでシリーズ化したほうが企画としては面白いと思うんだけどな〜。チケットも3,000円台ならなんとか。

Posted by nonkar at 2003年04月19日 00:10
コメント
コメントしてください




保存しますか?